漢方と鍼治療は、東洋医学の中核をなす治療法であり、長い歴史を持っています。漢方は、紀元前2世紀頃の中国で体系化された医療体系で、自然の薬草を使って体内のバランスを整え、病気を予防・治療する方法です。漢方は、日本には6世紀頃に伝わり、日本独自の発展を遂げました。一方、鍼治療は同じく古代中国に起源を持ち、『黄帝内経』という古典医学書に詳しく記されています。鍼は、体内の「経絡」と呼ばれるエネルギーの流れに沿って刺入し、気血の流れを調整することで、痛みや不調を改善する方法です。
日本でも鍼治療は6世紀に伝来し、江戸時代には「杉山和一」によって視覚障害者にも技術が伝えられ、その後、広く一般に普及しました。漢方と鍼は、共に体全体のバランスを重視し、個々の症状だけでなく、根本的な原因を探る治療法として現代でも重宝されています。肩こりや腰痛、自律神経の調整、更年期障害など、さまざまな症状に対しても有効であり、現代医療と補完し合う形で利用されています。

